ACUPUNCTURE
鍼灸治療

『鍼治療とは』
※鍼を患部やツボに刺して刺激を与える治療法
鍼治療の仕組み
0.12ミリから0.44ミリまである太さの鍼を、専用の筒を使って肌へ直接刺入します。
鍼の刺し方には3通りあり、単刺、置鍼、パルス鍼で症状によってどの手法が使われるか異なります。
単刺
鍼を刺してから上下や左右に動かし、指で弾いて振動させるなどをした後にすぐ抜く方法
置鍼
鍼を刺したまま
10分程度そのまま放置しておく方法
パルス鍼
鍼を刺した後、
そこから低周波の電流を流す方法
上記のような方法で刺激を与え、免疫系や自律神経系に作用させることで、痛みを鎮静させたり自己免疫力を高めたりします。
鍼の効果
鍼を刺す刺激による免疫系や自律神経系への働きかけによって鎮静効果や自己免疫力の向上がみられ、筋肉の緊張が緩んで血液の巡りが良くなることで症状が改善することや末梢神経による痛みの信号を遮断するまたは、痛みを抑えるためのエンドルフィンが脳内に分泌されるなどの諸説があります。
ゲートコントロール
鍼刺激が脊髄において痛みを抑制する。
末梢神経の遮断効果
鍼刺激が末梢神経の痛みとインパルスを遮断する。
血液循環の改善
筋肉の緊張をゆるめ血行状態を良くする。
エンドルフィン
鍼刺激がモルヒネ様鎮痛物質の遊離を促し痛みを抑制する。
痛覚閾値の上昇
経穴(ツボ)の鍼刺激による鎮痛効果

■生体機能調整作用
組織や器官の機能を回復させる作用が、症状により異なる働き方で起こることがわかっています。
・疼痛やけいれんなど→鎮静作用により、機能が異常に高まっている状態を抑える働きをする
・痺れ、運動麻痺といった神経や臓器の機能低下→興奮作用により働きを活発にする
■血行促進作用
症状が起きている患部と健康な部分を使い分けることで、下記のような作用が働くと考えられています。
・肩こり、筋肉痛、動脈硬化など→血管を拡張させ、血行を促す働きが起きる
・関節炎などの炎症→患部に集まっている血液を健康な部分に移動させることで、炎症を鎮める作用が起こる
■免疫力の活性化作用
白血球を増やすことで、生体防御機能が高まり、身体全体の免疫機能を活性化させる働きをすると考 えられています。また、血行促進作用、生体機能調整作用によりガンや感染症にかかりにくい体質づくりにも役立つと考えられています。
『灸治療とは』
※灸は燃やしたもぐさを患部やツボに乗せることで熱刺激を加える治療法
灸の効果
熱刺激による血行改善効果が主とされているのが特徴で血行が良 くなることで、造血作用が促進される。また、免疫物質が血液内に分泌されるなどの効果があり、それによる影響で患部の治療に役立てるといわれています。
灸治療の仕組み
大きく分けて2つの治療方法があり、直接灸と間接灸です。
直接灸
もぐさを皮膚に直接乗せて着火させる方法です。もぐさの大きさは米粒程度から小指程度まであり、皮膚の上に着火したもぐさを直接乗せておくために熱による刺激はとても強く治療後に皮膚に水疱ができることも珍しくなく灸痕が残ります。
間接灸
灸点紙と呼ばれる専用の用紙をも
ぐさと皮膚の間に入れてから着火する治療方法です。
紙を下に置くことでもぐさの熱を和らげてくれるので灸痕も残りづらく安全性にも長けています。
『鍼灸の適応症』
WHO(世界保健機関)やNIH(米国国立衛生研究所)の見解として、鍼灸治療の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、西洋医学の代替治療として効果について有効であると認められています。
鍼灸治療として有効性がある病気には次のものがあります。

頭と目、顔の症状
◎頭痛◎偏頭痛◎耳鳴り◎疲れ目◎目 の充血◎仮性近視◎鼻水
◎蓄膿症◎咽頭炎◎扁桃炎◎歯痛◎歯のうき◎顔のむくみ◎肌荒れ◎にきび◎湿疹◎かぶれ

足と腰の疲れ
◎腰痛◎膝関節症◎ギックリ腰
◎足のむくみ◎膝の痛み
◎こむら返り◎足の痺れ
◎足の疲れ
◎外反母趾◎打撲◎捻挫

婦人科系の症状
◎生理痛◎冷え性◎つわり◎貧血◎不感症◎月経困難◎更年期障害

首・肩・腕・背中の痺れ
◎首のこり◎五十肩◎関節痛
◎寝違え◎肩こり◎背中のはり
◎腕のだるさ◎肘痛◎腱鞘炎

内臓の疲れ
◎胃のもたれ◎食欲不振
◎胃酸過多症◎高血圧症
◎低血圧症◎二日酔い◎吐き気
◎乗り物酔い◎下痢◎便秘◎痔
◎じんましん◎口内炎◎膀胱炎
◎気管支炎◎アレルギー性

心の疲れ
◎イライラ◎めまい◎不眠
◎動悸◎ノイローゼ◎神経症
鍼灸治療
当院では髪の毛のようなとても細い鍼を使用していますので、ごくまれにチクッとするくらいで、刺す時の痛みはほとんどありません。
鍼は使い捨てですので、衛生面でも安心して施術を受けて頂けます。

桝温灸治療
桝温灸はヒノキで作られた桝の中にもぐさを入れて行うお灸です。
神経や内臓の働きに関連するツボが多く存在する腹部(おへそ周り)や骨盤部(腰から仙骨)を温灸で温めます。柔らかな温かさが広い範囲に伝わってとても気持ちが良い治療です。
週2回ペースで1ヵ月程、改善すれば週1回と移ります。
生理痛、生理不順、冷え性、便秘、婦人系疾患、自律神経の調節にも効果的です。
